AVIOTと凛として時雨のピエール中野氏によるコラボレーションモデル第9弾、「TE-U1-PNK(通称:ピヤホン9)」がついに登場しました。結論から述べますと、この製品は「1万円を切る価格で、音質、機能、デザインのすべてにおいて妥協したくない」というワガママな要望を叶える、市場の新たな基準点となる一台です。
これまでのピヤホンシリーズのエッセンスを凝縮しつつ、ベースモデルからスペックを底上げし、ハイレゾ対応(LDAC)やマルチポイント、ワイヤレス充電といったトレンド機能をすべて網羅しています。初めてこだわりのイヤホンを手にする方には最高の入門機であり、すでにハイエンド機を持っている方には隙のないサブ機としても活躍するでしょう。

本記事では、この注目の新モデルの実力を徹底的に紐解いていきます!
ピヤホン9(TE-U1-PNK)が再定義する「エントリーモデル」の概念
一般的にオーディオ製品における「エントリーモデル」とは、機能を削ぎ落とし、安価な部材を使用することで価格を抑えた製品を指すことが多いものです。しかし、今回プレシードジャパン株式会社がAVIOTブランドから投入した「TE-U1-PNK」は、その常識を覆す仕様となっています。
ベースとなったのは、同社のハイパフォーマンスモデル「TE-U1」ですが、単なるカラーバリエーションの変更ではありません。最大の特徴は、ベースモデルでは非対応だった高音質コーデック「LDAC」への対応を果たしている点です。これにより、ハードウェアとしての基礎体力が大幅に向上しており、ピエール中野氏が監修するサウンドチューニングのポテンシャルを余すところなく発揮できる土壌が整いました。
価格は9,980円(税込)という、いわゆる「U10,000(アンダー1万円)」の激戦区に投入されます。この価格帯でありながら、ハイブリッドアクティブノイズキャンセリング、マルチポイント接続、ワイヤレス充電、そしてAI技術を活用した通話マイクなど、2万円クラスの製品でも搭載が見送られることがある機能をフル装備しています。これは単なる安価なモデルではなく、日本のオーディオ市場におけるコストパフォーマンスの基準を一段階引き上げる、戦略的な製品と言えるでしょう。
ピエール中野氏監修による「妥協なき音質」の正体
ピヤホンシリーズ最大のアピールポイントは、何と言ってもピエール中野氏本人による徹底的なサウンドチューニングです。本機においても、そのこだわりは健在どころか、エントリークラスという制約の中で限界に挑戦した痕跡がうかがえます。
ハイレゾ相当のデータ量を伝送するLDACへの対応
音質の基礎を支えるのが、Bluetoothの伝送方式であるコーデックです。一般的なAACやSBCに加え、本機はソニーが開発した「LDAC」に対応しました。LDACは既存技術(SBC)と比較して約3倍のデータ量を送信可能です。
ワイヤレスイヤホンは、送信されるデータ量が少なければ、どれほど良いドライバーを積んでいても、その音の情報を再現することはできません。LDACに対応したことで、ハイレゾ音源が持つ繊細な表現、音場の広さ、楽器の余韻といった細かなニュアンスを、ワイヤレスでありながら忠実に再生することが可能になりました。特にシンバルの金属音や、ベースの弦が震えるような低い帯域の解像度において、その恩恵を強く感じることができるはずです。
楽曲に合わせて選べる3つのサウンドモード
本機には、専用アプリ等を使用せずとも、イヤホン操作だけで切り替え可能な3種類のサウンドモードが搭載されています。これは、ピエール中野氏が「ベースモデルでは実現できない音の厚み」を追求して作り上げたものです。
| モード名 | 特徴と推奨シーン |
| Music Mode | 基本のチューニング。 バスドラムの重厚な響き、ベースのうねり、ギターのエッジ感、そしてシンバルの高域の広がりなど、各楽器の個性を最大限に引き出します。ロックやポップスなど、バンドサウンドを構成する楽器の音を楽しみたい時に最適です。 |
| Vocal Mode | 歌声を最優先。 ボーカルの中音域にスポットを当て、アーティストの息遣いや歌詞のニュアンスを近くに感じられる設定です。バラードや弾き語り、あるいはラジオやポッドキャストなどの音声コンテンツの聴取にも適しています。 |
| Groove Mode | ライブの熱狂を再現。 Music Modeをベースにしつつ、低音域の迫力をさらに増強したモードです。ライブハウスで体全体に音を浴びるような臨場感と躍動感を楽しめます。EDMやヒップホップ、あるいはライブ音源を聴く際に、気持ちを高揚させてくれるでしょう。 |
これらのモードは、単なるイコライザーのプリセットではなく、ピエール中野氏がプロドラマーとしての視点で「気持ち良い」と感じるポイントを突いたチューニングです。指先ひとつで、まるで会場を変えるかのように音の表情を変化させることができるのは、本機ならではの楽しみ方です。
日常を静寂で包むハイブリッドノイズキャンセリング
1万円以下のモデルでは、ノイズキャンセリングがおまけ程度の性能であることも少なくありません。しかし、TE-U1-PNKは「ハイブリッドアクティブノイズキャンセリング」を採用しています。
これは、イヤホンの外側に配置されたマイク(フィードフォワード)と、内側に配置されたマイク(フィードバック)の計4基を使用し、騒音を高精度に検知・相殺する仕組みです。さらに、AVIOT独自のアルゴリズムを組み合わせることで、ノイズキャンセリング特有の「圧迫感」や「音質への悪影響」を抑えています。
具体的には、電車やバスの走行音(ロードノイズ)などの低音域から、街中の人の話し声といった中音域まで、幅広い帯域のノイズを低減します。物理的に耳を塞ぐパッシブノイズアイソレーション効果と相まって、音楽への没入感を高めてくれます。通勤・通学の電車内はもちろん、カフェで集中して作業をしたい時など、パーソナルな静寂空間を作り出すツールとして十分に機能します。
また、イヤホンを外さずに周囲の音を取り込める「外音取込モード」も搭載しています。レジでの会計時や、駅のアナウンスを聞きたい時など、ワンタップでスムーズに外の音を聞くことができ、実用性も確保されています。
現代のライフスタイルに必須の機能群
音質だけでなく、使い勝手の面でもTE-U1-PNKは非常に優秀です。特にビジネスパーソンや学生にとって必須とも言える機能が網羅されています。
複数デバイスを使いこなすマルチポイント機能
スマートフォンとPC、あるいはスマートフォンとタブレットなど、同時に2台の機器とBluetooth接続できる「マルチポイント」に対応しています。
例えば、タブレットで動画を見ている最中にスマートフォンに着信があった場合、接続を切り替える操作をすることなく、そのままイヤホンで電話に出ることができます。また、個人のスマホで音楽を聴きながら、会社のPCでオンライン会議に参加するといった使い分けもスムーズです。この機能があるだけで、日常のストレスが大幅に軽減されます。
ストレスフリーなバッテリー性能と充電環境
イヤホン単体で最大約9.5時間、充電ケースを併用すれば最大約41.5時間というロングバッテリーを実現しています。これだけの容量があれば、片道1時間の通勤であれば、ケース充電を含めて2週間以上充電なしで過ごせる計算になります。
万が一充電が切れてしまった場合でも、わずか10分の充電で最大90分の再生が可能な急速充電に対応しています。朝の身支度の間に充電するだけで、通勤時間の音楽再生分を確保できるのは心強いポイントです。
さらに、この価格帯では珍しくワイヤレス充電にも対応しています。市販の充電パッドに置くだけで充電ができるため、ケーブルを抜き差しする手間から解放されます。毎日のルーティンの中に充電を自然に組み込めるため、「充電し忘れ」を防ぐことにも繋がります。
所有欲を満たすデザインと付属品
ピヤホンシリーズは、常にデザインにもこだわりを持って作られていますが、TE-U1-PNKも例外ではありません。
ブラック×ゴールドの「PNK」アイデンティティ
本体とケースは、ピヤホンシリーズを象徴するブラックとゴールドのバイカラーで統一されています。チャージングケースは落ち着いた艶感を持ち、イヤホン本体は光沢感のある仕上げとなっており、1万円以下の製品とは思えない高級感を演出しています。
AVIOTが得意とする金属蒸着パーツが効果的に使われており、ブラックの中にきらりと光るゴールドが、洗練された大人のガジェットという印象を与えます。ビジネスシーンでスーツに合わせて着用しても違和感がなく、カジュアルな服装にはアクセントとして機能します。
「バイブスくん」があしらわれた専用ケース
本製品には、標準で合成皮革素材のセミハードケースが付属します。ケースにはピエール中野氏が描き下ろしたキャラクター「バイブスくん」が同色のブラックでさりげなくプリントされており、ファン心をくすぐります。
このケースにはオリジナルのカラビナが付いているため、バッグやベルトループに取り付けて持ち運ぶことが可能です。イヤホンの充電ケースは意外と滑りやすく、カバンの中で行方不明になりがちですが、このセミハードケースがあれば傷からも守りつつ、スマートに携帯できます。付属品まで含めたトータルの満足度は非常に高いと言えます。
ベースモデル「TE-U1」との比較
ここで、ベースとなった「TE-U1」と、今回発売される「TE-U1-PNK(ピヤホン9)」の違いを整理します。どちらを選ぶべきか迷っている方の参考になるはずです。
| 比較項目 | TE-U1-PNK(ピヤホン9) | TE-U1(ベースモデル) |
| 価格(税込) | 9,980円 | オープン価格(実勢価格は要確認) |
| 対応コーデック | SBC, AAC, LDAC | SBC, AAC |
| サウンドチューニング | ピエール中野氏 完全監修 (3モード搭載) | AVIOT標準チューニング |
| デザイン | ブラック×ゴールド(PNK仕様) | 通常カラー展開 |
| 付属品 | バイブスくんロゴ入り セミハードケース&カラビナ | 標準付属品のみ |
| ボイスガイダンス | ピエール中野氏監修(想定) | 標準ボイス |
最大の差異はやはり「LDAC対応」と「独自のサウンドチューニング」です。ハードウェアとしての基本設計は共通していますが、音質に関わる心臓部は別物と言っても過言ではありません。また、専用のセミハードケースが付属することを考えると、コストパフォーマンスの面でもTE-U1-PNKの優位性が際立ちます。
日常のあらゆるシーンに馴染む汎用性
TE-U1-PNKは、特定のジャンルに特化したニッチな製品ではなく、生活のあらゆる場面で活躍する「万能機」です。
通話品質とAIノイズ除去
通話用マイクには高性能なMEMSマイクを片側2基搭載し、AI技術を活用したノイズ除去アルゴリズムを採用しています。これにより、周囲が騒がしい場所でも、自分の声をクリアに相手に届けることができます。テレワークやWeb会議での使用はもちろん、歩きながらの通話でもストレスを感じさせません。
IPX4相当の防水性能
イヤホン本体はIPX4相当の生活防水仕様となっています。これは、突然の雨や、ランニング中の汗程度であれば問題なく使用できるレベルです。ジムでのトレーニング中に使用したいというニーズにも十分応えてくれます。
片耳モードとイヤホン単体ON/OFF
片耳だけでも音楽再生や通話が可能な「片耳モード」に対応しています。周囲の音を完全に遮断したくない場合や、片方を充電しながら長時間通話したい場合に便利です。また、ケースを使わずにイヤホン単体で電源のON/OFFが可能です。ちょっとした外出時、ケースを持ち歩かずにイヤホンだけをポケットに入れて出かけるといった身軽な使い方もできます。
検討する際の注意点
非常に完成度の高い製品ですが、購入前に留意すべき点もいくつかあります。
まず、LDACでのハイレゾ再生を楽しむためには、再生機器(スマートフォンなど)側もLDACに対応している必要があります。iPhoneなどのiOSデバイスはLDACに非対応であるため、接続自体はAACコーデックとなります。ただし、その場合でもピエール中野氏によるサウンドチューニングの恩恵は十分に受けられるため、音質の良さは体感できます。
また、IPX4の防水性能はあくまで「生活防水」であり、水没には対応していません。お風呂での使用や、激しい水濡れは故障の原因となるため避ける必要があります。
イヤーピースについては、医療用グレードのシリコン素材を採用したものが3サイズ(S/M/L)付属しています。多くの人にフィットする設計ですが、万が一他社製のイヤーピースに交換したい場合は、充電ケースに収まるサイズかどうか、ノズル径が適合するかを事前に確認することをお勧めします。
総評:新たな「良い音のスタンダード」
TE-U1-PNK(ピヤホン9)は、プレシードジャパンが掲げる「テクノロジーの力で革新をもたらす」という理念と、ピエール中野氏の「良い音をより多くの人に届けたい」という情熱が見事に融合した製品です。
1万円を切る価格帯において、これほどまでに機能と音質を高次元でバランスさせた製品は稀有です。特に、LDAC対応と3つのサウンドモードによる音楽体験の深さは、このクラスのイヤホンとしては頭一つ抜けています。
「初めての完全ワイヤレスイヤホンで失敗したくない」
「予算は抑えたいが、安っぽい音は聞きたくない」
「ピヤホンの世界観を体験してみたい」
このような想いを持っている方にとって、TE-U1-PNKは間違いなく「買い」の選択肢です。エントリーモデルという枠組みを超え、音楽を聴く楽しさを再発見させてくれる一台となるでしょう。
まずは、お近くの家電量販店や専門店で、その音の厚みと静寂を体験してみてください。あなたのプレイリストが、今までとは違った表情で鳴り響くはずです。


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