日常のVlog撮影からプロフェッショナルな現場まで、コンパクトなジンバルカメラとして圧倒的な支持を集めてきたDJIのOsmo Pocketシリーズに、待望の最新モデルが登場しました!
最新のOsmo Pocket 4は、一見すると前モデルからデザインの大きな変更はないように見えますが、実際に使用してみると、使い勝手や画質、そして撮影のワークフローを大きく改善する進化が多数盛り込まれています。この記事では、Osmo Pocket 4の実際の使用感や進化したポイントを詳しく解説し、前モデルであるOsmo Pocket 3との比較を通じて、どのような人に買い替えや新規購入をおすすめできるのかをお伝えします。
この記事を読むことで、Osmo Pocket 4の画質や暗所性能、新しく追加された機能のメリットとデメリットが明確になり、ご自身の撮影スタイルに合わせた最適な選択ができるようになります。記事の最初にお伝えしておくと、Osmo Pocket 4は物理ボタンの追加による操作性の向上、107GBの内蔵ストレージによる快適な撮影、そして低照度性能の強化が大きな魅力です。Osmo Pocket 3ですでに完成形に近かった性能がさらに磨き上げられており、これらの新機能に魅力を感じる方であれば、十分に価格に見合う価値を提供してくれるカメラと言えます。
Osmo Pocket 4の基本スペックと価格情報
Osmo Pocket 4は、2026年4月16日にDJIから発表され、同年4月22日より販売が開始されました。価格は前モデルから少し上昇していますが、その分基本性能が底上げされています。まずは、Osmo Pocket 4の基本的なスペックと、どのようなラインナップで展開されているのかを整理します。
以下の表は、Osmo Pocket 4の主な仕様と、前モデルであるOsmo Pocket 3との比較をまとめたものです。
| 項目 | Osmo Pocket 4 | Osmo Pocket 3 | 備考 |
| センサーサイズ | 1インチCMOS | 1インチCMOS | サイズは同じですが有効画素数が向上しています。 |
| 最大動画解像度 | 4K/240fps | 4K/120fps | スローモーション撮影性能が大幅に強化されました。 |
| ISO感度 | 最大12800 | 最大6400 | 暗所での撮影に強くなりました。 |
| ダイナミックレンジ | 14ストップ | 最大約12.8ストップ | 明暗差の激しいシーンでも白飛びや黒つぶれを抑えます。 |
| カラープロファイル | 10-bit D-Log M | 10-bit D-Log M | 広い色域での記録が可能です。 |
| トラッキング機能 | ActiveTrack 7.0 | ActiveTrack 6.0 | 登録した被写体を優先して追従する機能が追加されました。 |
| 内蔵ストレージ | 107GB内蔵 | なし | microSDカードなしでもたっぷり撮影できます。 |
| 追加ボタン | ズームボタン、カスタムボタン | なし | 画面下に2つの物理ボタンが追加され操作性が向上しました。 |
| 価格(スタンダードコンボ) | 79,200円(税込) | – | 前モデルから約1万5,000円程度の値上がりとなっています。 |
| 価格(クリエイターコンボ) | 99,880円(税込) | – | 充実したアクセサリーが付属します。 |
ラインナップとしては、本体と基本的なアクセサリーがセットになったスタンダードコンボ、ワイヤレスマイクや広角レンズ、新しく追加された補助ライトなどが同梱されるクリエイターコンボ、そしてシンプルな構成のエッセンシャルコンボの3種類が用意されています。価格設定としては10万円近いカメラとなりましたが、ジンバル一体型の高画質カメラとしては唯一無二の存在感を放っています。
実際の使用感と進化した撮影体験
カタログスペックだけではわからない、実際にOsmo Pocket 4を手に取って撮影したからこそ見えてくる進化のポイントを詳細にレビューします。前モデルから見た目が劇的に変わったわけではありませんが、内部の処理能力やハードウェアの細かなアップデートが、撮影の快適さを格段に向上させています。
起動速度の向上と直感的な操作を叶える物理ボタン
ジンバルカメラやアクションカメラにおいて、撮りたい瞬間を逃さないための起動速度は非常に重要な要素です。Osmo Pocket 4は、ディスプレイを回転させて起動するアクションを踏襲しつつ、その起動から撮影可能になるまでのスピードが前モデルよりもわずかに速くなっています。収納時に電源をオフにしてからジンバルが折りたたまれるまでの動作も俊敏で、撮影と移動を繰り返すようなVlog撮影や旅行中の記録において、このわずかなテンポの良さが大きなストレス軽減につながります。
また、操作面における最大の進化と言えるのが、ディスプレイ下部に追加された2つの物理ボタンです。ひとつはズーム専用のボタンで、ワンタップで1倍と2倍のロスレスズームを切り替えることができます。これまでは画面のタップやジョイスティックの設定変更が必要だったズーム操作が、物理ボタンで瞬時に行えるようになったため、歩きながらの撮影でも画角のバリエーションを簡単に出すことができるようになりました。前モデルでは撮影中にロスレスズームを行うことができませんでしたが、Osmo Pocket 4では録画を回したまま画角を切り替えられる点も非常に実用的です。
もうひとつのボタンはカスタムプリセットボタンとなっており、ユーザーの好みに応じて機能を割り当てることができます。長押しすることで設定画面に入り、1回押し、2回押し、3回押しそれぞれに、クイックキャプチャやジンバルのセンタリング、自撮りモードへの回転などの機能を割り振ることが可能です。これにより、いちいち画面のメニューを呼び出すことなく、手元のブラインド操作だけでカメラの状態をコントロールできるようになり、撮影への没入感が大きく高まっています。
1インチセンサーと4K/240fpsが描く圧倒的な映像美
画質の要となるイメージセンサーは、前モデルに引き続き1インチCMOSセンサーを搭載しています。しかし、有効画素数が前モデルの写真撮影時9.4MPから37MPへと大きく引き上げられており、解像感がさらに増しています。日中の屋外撮影で比較すると、空の青さや植物の緑の表現において、Osmo Pocket 4はやや暖色寄りの自然で豊かな色合いを出力する傾向があります。
特筆すべきは、14ストップへと広がったダイナミックレンジです。10-bit D-Log Mカラープロファイルを使用して撮影した際、明るい空と日陰が混在するような明暗差の激しいシーンでも、空の雲のディテールを白飛びさせずに残しつつ、暗部の風景もしっかりと描写してくれます。この映像の奥行き感と立体感は、より大きなセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラに迫るものがあります。
さらに、スローモーション撮影機能が大幅に進化し、4K解像度のまま最大240fpsでの記録が可能になりました。前モデルでは4Kで最高120fpsだったため、より滑らかでシネマティックな表現が手軽に行えます。1インチという小型センサーでありながら、これだけのハイフレームレートで撮影してもノイズ感や輝度の低下が少なく、良好な画質を維持している点は、画像処理プロセッサの進化を感じさせる部分です。動物の素早い動きやスポーツシーンなど、日常の何気ない瞬間を印象的な映像作品に仕上げたい方にとって、この4K/240fpsは強力な武器となるはずです。
夜間や暗い場所でも妥協しない低照度性能
Vlog撮影において、日没後の街歩きや照明の暗い室内での撮影は頻繁に発生します。Osmo Pocket 4は、ISO感度が前モデルの最大6400から12800へと引き上げられており、暗所での撮影能力が物理的に向上しています。これに加えて、新しい画像処理機能である低照度映像最適化が搭載されました。
この機能は、30fps以下のフレームレートで撮影する際に自動的に動作し、暗部に発生しやすいランダムノイズを効果的に低減してくれます。実際に夜間の街中を歩きながら撮影してみると、ネオンサインや街灯などの強い光源による白飛びが適度に抑えられつつ、路地裏などの暗い部分のノイズがクリアになっていることが確認できます。無理に明るく補正しすぎて不自然な映像になるのではなく、暗い部分はしっかりと暗く、それでいてディテールは残すという自然な絵作りになっています。
また、クリエイターコンボには専用の補助ライトが同梱されるようになりました。カメラの背面に設けられた新しい電子接点にマグネットで装着でき、本体から電源を供給するため充電の手間がありません。このライトは明るさを3段階、色温度を3段階で調整でき、真っ暗な場所での自撮りや、逆光で顔が暗くなってしまう場面において、自然で柔らかな光を補うことができます。本体のメニューから、低照度時やセルフィー時に自動点灯させる設定も可能で、夜間の撮影が多いユーザーにとっては非常に実用的なアップデートと言えます。
107GBの内蔵ストレージがもたらす安心感とワークフローの改善
個人的に非常に高く評価したいのが、107GBの内蔵ストレージが搭載されたことです。これまでのモデルではmicroSDカードが必須であり、撮影に出かけた先でカードを入れ忘れたことに気づいて絶望する、という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。Osmo Pocket 4であれば、最悪カードを忘れてしまっても、本体のみで十分に1日分の撮影をこなすことができます。
日常的なVlog撮影や街歩きであれば、107GBあれば容量不足で困る場面はそう多くありません。また、内蔵ストレージに記録されたデータは、USB-Cケーブル経由でパソコンへ転送する際の速度が非常に高速です。最大800MB/sの速度での転送に対応しているため、大容量の4K動画データであっても短時間でパソコンに取り込むことができ、編集作業へスムーズに移行できます。
もちろん、長期間の旅行や長回しの撮影など、より多くの容量が必要な場合は、これまで通りmicroSDカードを挿入して使用することも可能です。ただし、撮影現場でSDカードを頻繁に入れ替えて、別のスタッフにデータを渡してすぐに編集を始めるといったワークフローを組んでいるプロの現場においては、内蔵ストレージへの記録はデータ移行の手間が増えるため、用途に応じて記録先を使い分ける必要があります。
音響面での進化:空間オーディオとボーカルブースト
美しい映像にはクリアな音声が欠かせません。Osmo Pocket 4は内蔵マイクの性能もブラッシュアップされており、前モデルと比較して環境音と人の声をより鮮明に集音できるようになっています。さらに、新機能としてボーカルブーストと空間オーディオが追加されました。
ボーカルブースト機能は、周囲のノイズを抑えて話し手の声を強調する機能です。実際にオンにしてみると、バックグラウンドの騒音が分離され、音声の帯域が持ち上がって聞こえやすくなります。ただし、AIによるノイズリダクション特有の、声の輪郭に少し不自然な処理音やノイズが乗ってしまう現象も見受けられました。騒がしい環境でどうしても言葉をクリアに記録したい場合には有効ですが、静かな場所では通常モードの方が自然な音で録れるかもしれません。今後のファームウェアアップデートでの改善が期待される部分です。
空間オーディオ機能は、通常のステレオ録音よりも音の広がりや立体感を強調して記録するモードです。自然の中での環境音や、街の喧騒などをよりリアルに捉えたい場合に向いており、ヘッドホンで視聴した際への没入感を高めることができます。
また、ワイヤレスマイクとの連携も強化されており、最新のDJI Mic 3トランスミッターをカメラに直接接続することが可能です。最大2台までのマイクを同時に接続し、内蔵マイクと合わせて4チャンネルでのオーディオ録音が行えるため、対談形式の撮影などでも外部レコーダーを用意することなく高品質な音声を収録できます。
Osmo Pocket 3との比較:買い替えるべきメリットと気になる点
ここまでOsmo Pocket 4の進化点を見てきましたが、ここで改めて前モデルであるOsmo Pocket 3と比較し、どのようなメリットがあり、逆にどのような気になる点が存在するのかを整理します。
メリットとしてまず挙げられるのは、やはりハードウェアボタンの追加による操作性の飛躍的な向上です。撮影中に素早く画角を変更できるズームボタンは、映像表現の幅を広げる上で非常に役立ちます。また、4K/240fpsのスローモーション撮影や、14ストップに広がったダイナミックレンジによる豊かな階調表現は、画質にこだわるクリエイターにとって大きな魅力です。内蔵ストレージの搭載により、メディア管理の煩わしさから解放される点も見逃せません。
一方で、使用していていくつか気になる点やデメリットも存在します。ズーム機能に関して、カメラの設定を詳細にコントロールできるPROモードをオンにしている状態では、このロスレスズーム機能が使用できなくなってしまいます。こだわりの設定で撮影しつつ、手軽に画角を切り替えたいというニーズには応えきれていないため、今後のアップデートで併用が可能になることを望みます。また、クリエイターコンボに付属する新しい補助ライトはカメラの背面に向けて装着するため、撮影者自身の手元を照らすといった用途には使えません。さらに、暗所で自動点灯する設定はあるものの、明るい場所に移動した際に自動で消灯する機能は備わっておらず、手動で消す手間がかかります。
前モデルのOsmo Pocket 3には、広角レンズなどのオプションを一緒に収納できるハードケースが付属していましたが、Osmo Pocket 4の標準コンボからはこのケースが省かれており、シンプルなポーチのみとなっています。持ち運びの際の保護という観点からは、少しコストダウンを感じてしまう部分です。
これらの点を踏まえた上で、Osmo Pocket 3からOsmo Pocket 4へ買い替えるべきかどうかですが、もし現在Osmo Pocket 3を使用していて、暗所での画質や操作のテンポ、ストレージの管理に不満を感じているのであれば、買い替えを検討する価値は十分にあります。特に夜間の撮影が多い方や、スローモーションを多用する方にとっては恩恵が大きいでしょう。しかし、Osmo Pocket 3自体がすでに非常に完成度の高いカメラであり、日常的な撮影においては今でも一線級の性能を誇っています。劇的な変化を求めて無理に急いで買い替える必要はなく、現在お持ちの機材に限界を感じたタイミングでの乗り換えでも遅くはないと言えます。
おすすめのコンボ選び:ご自身の用途に合わせて最適な選択を
Osmo Pocket 4を購入する際、どのコンボを選ぶかは悩ましいポイントです。それぞれのパッケージ内容とおすすめの用途を整理します。
最もシンプルなエッセンシャルコンボは、本体とケーブル、カバーなどの必要最小限の構成です。すでにDJIのワイヤレスマイクや三脚などを豊富に所有しており、カメラ本体だけをアップデートしたいという方に向いています。
スタンダードコンボは、カメラ本体を立てて置くためのハンドルや、収納時にジンバルを固定するジンバルクランプなどが付属します。三脚穴付きのハンドルは拡張性を高めるため、初めてジンバルカメラを購入する方や、とりあえず本体を手に入れて後から必要なアクセサリーを買い足したいという方におすすめの標準的なパッケージです。
そして最も高価なクリエイターコンボは、広角レンズ、DJI Mic 3トランスミッター(ワイヤレスマイク)、三脚、新開発の補助ライト、専用キャリーバッグなどがすべて揃ったフルセットです。特にワイヤレスマイクは、屋外でのVlog撮影やインタビューにおいて風切り音を防ぎ、クリアな音声を集音するために必須と言えるアイテムです。また、電子接点に取り付ける補助ライトも夜間撮影で大きな威力を発揮します。これらからVlogやYouTubeの本格的な動画制作を始めたいと考えている方は、後から個別にアクセサリーを買い揃えるよりもトータルコストを抑えられるため、思い切ってクリエイターコンボを選ぶことを強く推奨します。
まとめ:高画質と機動力を極めたVlogカメラの新しい基準
DJI Osmo Pocket 4は、前モデルの成功に甘んじることなく、ユーザーの細かな要望を汲み取りながら着実な進化を遂げた一台です。1インチセンサーのポテンシャルを引き出す4K/240fpsの動画性能や14ストップのダイナミックレンジは、ポケットに収まるサイズのカメラとは思えないほどの映像美を提供してくれます。
物理ボタンの追加による直感的な操作感、107GBの内蔵ストレージによる撮影の安心感、そして低照度性能とオーディオ品質の向上は、クリエイターが撮影そのものに集中するための環境を強力にサポートします。価格は決して安くはありませんが、ジンバルによる圧倒的な手ブレ補正と高画質を両立したシステムとして考えれば、その投資に見合うだけのパフォーマンスを発揮してくれることは間違いありません。
ご自身の撮影スタイルにおいて、暗所での撮影頻度や画角の素早い切り替え、データ管理の効率化といった要素が重要であるならば、Osmo Pocket 4は現在考えうる最良の選択肢の一つです。日常の風景から特別な旅行の記録、そして本格的な映像作品の制作まで、あらゆる場面で頼りになる相棒として活躍してくれることでしょう。ぜひご自身の用途と予算に照らし合わせて、この新しい映像体験を検討してみてください。皆様のカメラ選びの参考になれば幸いです。


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